「 ピエロは踊る」

 

 

 これは、或る星の、或る国の、或る物語です。

 

 その国の山の中腹の、町を眼下にすっぽりと見下ろせる所に、立派な美しいお城が

 建っていました。

 

 城の主は、その国を治めている王様ですが、宮殿などを立派な物にしておかなければ、

 他の国々からバカにされたり、戦争を仕掛けられてしまうと思い、国民にかなり無理

 をさせて税金や労役を課していました。

 

 国民は、戦争は恐ろしいので、泣く泣く無理をしながらも、王様の言う通りにした

 の ですが、中にはどうしても税金が納められず、見せしめに拷問にかけられたり、

 牢屋に入れられたり、時には処刑されたりしたのでした。

 

   ところで、その王様には、一人息子の王子がおりました。

   まだ10才にはならない可愛らしい、元気な子供でしたが、どうした事か、原因不明

   の病気になり、どんな名医も、さじを投げて、首を振るばかりでした。

 

 王様は国政もそっちのけで、お妃と共に王子の枕元から離れず看病しましたが、

 症状は日一日と悪くなるばかりでした。

 

  そんなある日のこと、看病疲れでうとうととしていた王様は、夢を見ました。

  そしてその夢の中で神様らしき人が出て来て、こう言いました。

 

神 「お前の命と子供の命と、どちらが大切か?」

 

王 「それは・・・子供のほうが・・・」

 

神 「それでは、お前の命と交換に、子供を助けて上げよう。」

 

王 「ちょ、ちょっとお待ち下さい。私が死にますと国が大変です。

          私は王ですから・・・」

 

神 「そうか、では子供の命を貰おう。」

 

王 「ま、待って下さい。子供だけはどうぞ助けて!

   その代わり、どんな事でも致しますから。」

 

神 「そうか、それなら、私の言う事をよく聴き、守るように。

   お前は王であるが、国民に無理をさせ、国民は疲れ切っている。

   この1月間、給料を払って、全ての召使いに休みを与えよ。

   よいか、一人残らず全ての召使いや家来全部だぞ。」

 

王 「それだけで、私の命も子供の命も助かるものなら、おやすいご用です。」

 

神 「もし、一人でも召使いを城に残したら、即座に命を召す!」

 

王 「必ず約束します。どうぞ、命を助けて下さい」

 

神 「1月後に子供は戻す。それまで預かるぞ。」

 

  ふっと王様は目が醒め、横のベットを見ると王子の姿はありませんでした。

  お妃は何も知らずに、隣で死んだように眠っていたのでした。

 

      王様は大広間に家来や召使い達を集め、言いました。

 

王 「今、神のお告げがあった。 王子は神の世界で治して下さるそうだ。

   その間、皆の者は城に近づかないようにしなければならない。

           その間の生活のお金は授ける。もし、一人でも城に近づいたら、

           神はお怒りになり、王子の命はない。」

 

家来「兵も、料理人も、庭師も、全てですか?」

 

王 「誰一人残ってはならぬ。神はお見通しになる」

 

家来「では、神々様が王様の身辺をお守り下さるのですね?」

 

王 「そうじゃ、神はワシを守るであろう。 私は王なのだから。

           お前達とは違うのだ。」

 

家来「さすが王様だ。神様まで家来のように召使われるんだから!」

 

  家来や召使い達は納得して、お城の大きな金庫から、それぞれ1月分のお金を

        貰って、家に帰って行きました。そして王様の命令通り、決してお城に近づく

        ことはしませんでした。

 

   1月後、家来達は三々五々集まって来ました。 そして驚きました。

      庭には草がぼうぼうに生え茂り、遠目にもお城は幽霊屋敷のようになっていたの

      です。 家来達は、急いで門を開き、お城に入りました。

   そこに見たものは・・・浮浪者のような痩せて汚い王様とお妃の姿でした。 

   近づくと臭い匂いまでしていました。

 

   あまりのひどさに召使いは駆け寄って、とにかく世話をする事にしました。

   まずお風呂、着替え、そして食事・・・・その間、ずーーっと二人は無言で、

      召使い達のなすがままになっていました。 あまり衰弱していて、口もきけ

      無かったのです。

 

       そこへ執事が顔色を変えて飛び込んできて皆に言いました。

 

執事「大変だ!大変だ!金庫が空っぽだ! 王冠も宝石類も全部無いぞ!」

 

皆 「それは大変だ! 一文無しだなんて、俺逹はこれからどうしたらいいんだ!」

 

執事 「王様、これは一体どうしたと言うのですか?」

 

       少し落ち着いた王様は、涙を流しながら事の次第を話し始めました。

 

    皆が城を去ってから半月ほどした頃、王も妃も料理することは出来なかったので、

       果物や飲み物で飢えをしのいでいました。 何も食べる物が無くなり、数日間ベッ

       トに横になったままの生活をしていたそうです。 そうしたある日の夜中、階下で

       大きな物音と話声がするので、そっと上から覗いてみると、15~16人の城荒ら

       しの泥棒達が金庫を開け、中の物を運び出しているところでした。

 

    王様は思わずビックリして、やっと掴まって立っていた手すりを放してしまい、

       尻餅をついてしまいました。  その物音で、王様は彼らに見つかってしまい、

       首根っこを掴まれて盗賊達の前に引きずり出されました。 そしてその中の一人が

       王様の頭の小さな冠を見つけ、獲ろうとしました。

 

王 「無礼者!ワシは王じゃ。」・・と叫び泥棒の手を払いのけようとしましたが、

         力が無くかすれて、盗賊には聞こえませんでした。 そしてその時、王様のお腹が

         グ~~グ~~と大きく鳴り、冠を獲ろうとした泥棒は、その音にビックリして

         言いました。

 

泥 「やあやあ、この野郎、余程腹ぺこなんだ・・・ ふん、おい親父、パンをやる

         から、その頭の飾りよこせ・・・ほらほらパンだぜ。」

 

    泥棒は腰に下げていた袋からパンを出して、王様の鼻先に持っていきました。

    王様のお腹から又大きなグ~~~グ~~~と言う音が聞こえ、王様は泥棒の手に

       すがりつくようにパンに抱きつきました。

 

泥 「おうおう、お前さん、どうやら偉い人のようだが・・・・ そのざまは形無し

         だなあ」

 

    王様はバカにされても、無言でパンにかじりついていました。その間に泥棒達は、

       テキパキと金庫の中のモノを何一つ残さず、綺麗に持ち出して去っていきました。

    王様は少し残ったパンを大切に抱えて、妃の待つ寝室に戻りました。

 

    お城荒らしの盗賊が、金庫の中のものをすっかり持ち去り、お城にはお金が何も

       無いことを知ると、家来達はザワザワと大騒ぎになりました。

  そして外の広場に一杯集まっていた家来や兵士達、召使いの半分以上が、いつの

       間にか居なくなりました。

  20~30人の人間が王様を囲んで残り、お城の中の掃除をし、外の庭も少し

       手入れをしました。 そしてあり合わせの材料と、庭の野草などを利用し、何とか

       食事を作りました。

  王様も妃も同じ食卓を囲み、少しの料理を皆で同じに分け合って食べました。

     誰も王様だけ特別扱いする事はしませんでした。 その余裕も無かったのです。

 

  王様と妃は何もすることが出来ず、何の役にも立ちませんでした。

     家来や召使い達は部屋や庭を綺麗にし、食事も自分達の力だけで、整える事が

        出来たことを感じていました。

 

     家来達は、王様を特別の存在と思い、無理難題にも従っていたのですが・・・

        どうやら、特別な人ではなく、同じようにお腹が空き、その上、何も出来ない人

        だったことを知りました。

 

     今まで多くの人達が王様の言う事に従っていたのは、一体、どういう事だったの

        でしょう。

     税金を取り立て、払わない人を拷問にかけ、時には見せしめのために処刑し・・・

        そうして人々を脅すことで、王様は人々を命令に従わせてきたのでした。

 

     しかし、皆を脅し、税金を取り立て、拷問にかけ、首をはねたのは、王様では

        なく、 皆、仲間達が、仲間どうし、お金のために酷い目に合わせあったのでした。

 

     王様は皆から税金として集めた金を、配分しただけでした。

     人々はお金が無ければ生活できず、命と同じだと思い、お金欲しさに王様の言う

        事従ったのでした。

 

  硬貨を造る鉱石を掘り出すのも、鋳造してお金を造るのも、税金を取り立てる力も、

     拷問する力も、処刑する力も持っていたのは、仲間達でした。

  硬貨には手足が無く、家を建てることも野菜を作ることも、衣服を縫うことも出来

     ませんでした。

  1月前、家来達が居なくなってから、王様は有り余る程の金銀財宝を金庫に持って

     いたにもかかわらず、食事をすることも、盗賊を追い払うことも、金庫の中の財宝達

     に助けてもらうこともできず、飢えと不安恐怖にさらされていたのでした。

 

    そして今、王様にはお金がありません

 

   残った家来達は、この先、どの様にするべきか、考え始めました。

 

   その時、女の召使いの一人が言いました。

 

女 「今の王様は赤子と同じです。このままにしておけば死んでしまいます。」

 

   家来の男の一人が言いました。

 

男 「だが、ワシ等にも生活があるし、何も出来ない人を養う力は無いのではない

          か?」

 

女 「私もそれは考えましたが、皆で知恵を出し合えば、何とかなるのではないか

         とも思います。 今はお金よりも私達の知恵の方が力になります。

 

   私達には健康な手足がありますし、町に行って働いて金を貰い、その金で何か

        するよりも、それ以上のものを、直接つくったり、何でも考えて、力を合わせれ

        ば、何でも出来るのではないでしょうか?」

 

男 「それはそうだ。皆で考えてみよう。金は無くても、城の周りの庭は畑に出来る

         し、着る物は城の中を探せば何かあるだろうし・・  

   町で金を作る時間を、ここで皆で働いた方が、豊かな生活が出来そうだ。」

 

男 「だが、金をもらえないで仕事をするのは割に合わない。俺はもっと金になる

         仕事をしたい。」

 

女 「そうね、私もそれは一番先に考えました。

   お金を貯める楽しみもなく、汗水垂らしても疲れるだけで・・・家に帰ろうか

         なと・・・ だけど可哀想な王様達を見ていると、酷い事もした人達ですが、

         私は見捨てることが出来ません。 少しの間だけ、手伝おうと思いました。」

 

男 「ふん、少しの間だけならね・・・オイみんな、少しの間だけ、手伝おうか?」

 

   皆、そうすることに決めました。

 

  お城は町を遠くに見通せる小高い山の上にありましたが、周囲には広い庭や広場も

        噴水も有り、畑ではすぐに野菜などを作る事が出来ました。

 

  人に必要な衣食住の全てを、皆が力を合わせれば、お金の仲介無しで、

        得る事が出来る事を知りました。

  畑を耕す人、掃除する人、料理する人、家の手入れが出来る人、何でも器用に

        直せる人、色々な人が居て、皆で食事するとき、1日の出来事の話や報告で毎日

        皆はとても賑やかで、楽しい時間が持てました。

 

  そして夜はぐっすりと眠れて、朝は爽やかに目覚めるのでした。

 

  いつの間にか、少しの間だけ手伝うことを忘れ、3年も過ぎていました。

  ある日、ふと思い出したように、男の一人が言いました。

 

男 「明日、私は家に帰る。屋根が雨漏りで直さなければならないんだ。

    直す金が無いから町で働かなければならない」

 

  すると一人が言いました。

 

屋 「わたしは屋根やだ。もし、家族の1週間分の食物があれば、金は無くても

          直せるよ。」

 

女 「町の私の畑では何でも出来ているから、屋根を直して上げて。

   一寸畑を手伝ってくれれば、お金は要らない」

 

屋 「材料のレンガだけは欲しいのだが。」

 

男 「それならば、私の友達が作っている。 レンガの土を掘り出すのを手伝えば、

          レンガは,もらえるよ。土は只だからね。私も手伝おう。」

 

  庭師の若い男が感嘆して言いました。

 

庭 「人の力って凄いな! 何でも出来てしまうんだね。

   考えると、材料は自然の中に、タダで無尽蔵にあるのだものね。

   お互いが、お互いの力を出し合って、助け合えば、何でも出来るんだね。

   今は、市場もあるし、情報も豊富だし、運搬も便利に発達しているし・・

         お金の手続きの為だけに、多くの労力を使うなんてバカげている」

 

男 「役人は人々の生活に直接役立つ仕事・・・相談を受けて、すぐ実行して、

         生活全般を支えて上げればいいんだね。それこそ、本当の福祉だと思うけどね。

   今の役人は、人の創った法律を守るためだけに会議を重ねることに熱心で、

         ほとんど何もしてくれていない。 法律で決められた、お金を支給するための

         手続きや決めごとで、がんじがらめさ。」

 

女 「実は私も家に帰らなければならないの。 父が病気で田植えが出来ないの。

         誰も牛を扱えないで耕して居ないから、田植えも遅れている。

         どうしたらいいか困っているの。」

 

庭 「な~~~んだ、それなら早く言って呉れれば良かったのに。

   俺の友達、朝飯前にしてくれるよ。お金は・・ そうだな、お前がにっこりすれ

         ば、それだけでいいさ。はっはっはっはっ・・・冗談だよ。

   お米が取れたら、少し分けてやってくれ。 苗も手配してくれるよ。

   金は持っていないけれど、お米の籾は一杯持っているから。」

 

女 「有り難う!・・こんなに簡単に悩み事が解決するなんて!・・・

         皆で力を出し合えば、お金が無くてもホントに何でも出来てしまうのね

   一体、お金は何のためにあるのかしら?・・・

 

   お金が創られてとても便利になったと、おばあちゃんが話してくれていた

         けど・・・お金のややこしい手続きや計算、お金を貰わなければ何も作らないし、          何もしない。

   お金にならない事をしたら損するような気持ちになる・・お金にならなければ

   何もしたくない ・・でも、自然は只で人間に何でもくれるわね。

   それなのに、人間はお金になる事なら、自然をメチャクチャに荒らしてしまう・・・

   おばあちゃんが言ったように、昔役に立ったお金の便利さが、今はがんじがらめ

   に人を縛って、全部の人々を不幸にしている・・・・

   そんなお金って、時代遅れと思わない?・・・

   人が創ったモノに縛られていることも、ヘンじゃない?

   悪魔の呪文にかかっているみたい・・・」

 

男 「そうなんだ。金は何も出来ない・・・金が何でもしてくれると思い込んでいる

   事が問題なんではないかね?・・・

         実際、ここの生活では、金が無くても立派に成り立っているし、

   お金のシステムを維持するための、ムダな手続きに一切労力を取られないし・・・

   皆、直接人の生活に必要な、生産だけに力を注げるし・・・・・・」

 

男 「最近、前よりも皆元気で生き生きしてることに気が付いたんだよ。それに、

   少しだけ手伝う約束が、いつの間にか3年経っている・・・」

 

男 「そうそう、ワシも時々思ったんだが、今の生活、離れたくないと思ったよ。」

 

女 「私も同じ、毎日とても幸せを感じる時が多いの」

 

男 「俺も同じだ、毎日満ち足りて居る。

   第一、前は生活のために金を得ることばかり考えていたし、借りた金の返済日は

   地獄の思いだったよ。」

 

男 「私の仕事は会計士だったけど、以前やっていたお金の計算は、何のためにする

        のなど、考えもしなかった。

     最近考えてみたら、それは王様のためだけに、つまり、王様が皆をお金で縛り、

     命令を聞かせるために、お金の管理が必要であったんだと気が付いたんだ。」

 

執事「私の主な仕事は、金庫の管理だったし、それは立派な仕事だと誇りにも思って、

  生涯のほとんど40年を捧げてきたよ。

  今は金庫に金は無いし・・・・・・それでも皆んな前より生き生きと生活出来ている。

        一体、私の人生は何だったんだ?」

 

男 「私の仕事は税金の取り立てさ。

  いつもイヤな仕事だなとは思っていたけど、国のために税金は必要だと思って、

  しっかりと勤めてきたよ。 だけど、ここの生活で、税金より、皆の力、皆の

  思いやりや繋がりがあれば、金はなくても立派な社会創り、国作りが出来るん

  ではないかと、思う事もあるんだ。」

 

男 「そうそう、よく考えてみると、お金を管理する為に、どれ程の我々の力が

        使われているか・・ ぶったまげる事に気付いたよ。」

 

男 「私の仕事は、今だから言えるけど、皆を取り締まる仕事だった。(皆ザワザワ

  する)牢屋にも多くの罪人をいれ、処刑することもあった・・・

        罪人のほとんどは税金や、生活苦の金のために罪人にされたのさ。 

        金は罪人を生み出す機械のようだな。罪人が出なければ、警察も牢屋も裁判も、

        人を裁く仕事なんて要らない。その分、人を幸せにする仕事に力を出せる。」

 

男 「うん・・・俺も面白い事に気が付いたよ。

  今、10人の人間が居て、それぞれ仕事をしているとすると、その内の8人は、

  お金を維持するシステムの為に働いていて、2人だけが、10人の全員の衣食

  住・・つまり命や生活を守る仕事をしているんだ。

  王達や貴族や政府は、金を創りだしたり、その金を管理(金で何でも取り仕切る

  事と言う法律を作り、)して、守らぬ人間達を、又法律を作って縛り付け、処刑

  したりする。お金がなければ何も出来なくした法律のために、皆、金を儲ける事に

  必死に労働や頭脳を使うその人々の労力や頭脳は、驚くことに、仲間を縛り付ける

  働きをして、給料を貰っていることに俺は気が付いたんだ・・・

  だからさ、俺は家に帰ったら、役人を辞めるよ。

  本当に人間を幸せにする仕事をしたくなったんだ。」

 

執事「私もそうしようと思っているところだよ。

  ここでの生活では、人の実にならないことは何もしない。

  時々町に帰るんだが、帰るとすぐ、物売りがしつっこくまとわりつく。

  彼は必死で、私が要らないモノでも売りつけようとする。

  必要なら、自分で市場に買いに行く。なぜ、不要なモノを押しつけるんだろう?」

 

男 「生活のために、金が欲しいのだろうよ。」

 

執事「それは判ってるさ。

  私の疑問は、なぜ要らないモノを、嫌がられても押売りするのかと言う事なんだ。         ソンなことをし続けて、彼は一生を終えるのだろうか?」

 

男 「物が売れなかったら、物を作っている人達は困るじゃないか。」

 

執事「必要な分だけ作れば、いいじゃないですか」

 

男 「それでは少ししか働けないで、給料も少ししかもらえないで、生活出来ない

        じゃないか。 物はドンドン創って、ウソの宣伝しても無理にでも押し売りして、

  金にして、又、原料を仕入れて、ドンドン作って、ドンドン押し売りして

        金にして・・・・・・」

 

執事「ちょっと待って!ちょっと待って下さいよ!

  物は生活に必要な分だけ在ればいいんですよね?・・・なのにどうして不要なの

  にドンドン作って、金にしなければならないのでしょうか?」

 

男 「作らなければ金にならないからさ。 金が無ければ生活出来ないじゃないか?」

 

執事「でも、私達はここで3年間、お金が無くても生活できましたよね?」

 

男 「?・・・ そう言えば、全然お金は要らなかったな?

  原料は大自然がただで提供してくれたし、押し売りしたり、金の計算をしたり、

  何も誤魔化す必要も無く、取り締まったり取り締まられることもなく、毎日、

  出来ることをお互いが知恵を出し合って・・・この知恵も、弁護士等にお金で

  相談することもなく、ただで皆の頭に浮かんできたし・・・・・・」

 

執事「そうなんです。大自然は衣食住の全ての原材料をただで提供し続けてくれて

  います。お金は、石貨時代、持ち歩きが大変なのと、必要な物との交換が、

        情報が行き届かなかった時代なので、つまり情報が無い時代に、互換性を便利に

        出来るように考え出されたシステムなんですよね?

  今の時代、市場に行けば何でもあるし、逆にお金のシステムを維持するために、

  飛んでもなくムダなロスをしているように思えるんです。」

 

男 「飛んでもないムダなロスって、どういうことですか?」

 

執事「まず、お金(金貨・銀貨・銅貨)を作る為に、鉱山での重労働や鋳造作業、それら

  厳重に管理するための監視の政府機関、取締機関、裁判機関。

  政府機関を維持するための税金の設定(立法)とその配分機関、事務処理機関、

  税金取り立て機関等の公的機関。

  民間にあっては、大量生産、大量消費させるための必要な設備や宣伝。

  他国の資源を確保又は強奪するための武器の生産。

  戦争による大規模な破壊によって、焦土を立て直す為に、ムダな人間の労力や

  資材が巨大に消費される。

  国と言う名の下に戦争による多数の家族、同胞の命も、紙くずのようにロス

  される。金によって、有形無形に人は酷いストレスを感じ、人の持つ無限の

  可能性は芽吹くことなく失われていく。

  金が無いために、学校に行けない子供が大勢居る。  

  ざっと考えても、以上の機関は、人間の幸せに全く関係のない仕事であり、

  人間社会の良き物を80%ロスするばかりでなく、不幸を生み出している。

  もし、これらのロスを見直した場合、人間が、人間を幸せにするための義務的な

  仕事は、毎日1時間程すればよいのではないかと思う。」

 

男 「えっ!・・・義務的に働くのは1時間で良いなんて!・・・夢のようだ・・・・」

 

執事「人を不幸にする仕事を辞めて、衣食住に本当に必要な仕事だけをすれば、

  そうなるんだがね・・・」

 

男 「う~~~ん、だけど、役人達は、自分達の仕事が不幸を作りだしているなんて、

  夢にも考えないだろうし、偉い仕事だと思っているよ。

  警察だって取り締まらなかったら、無法地帯になると考えているし、人間社会に

  絶対に必要だと思っているから、決して辞めないだろうね」

 

執事「そこなんだ、何故人が犯罪を犯すか・・・衣食足りて礼節を知れば、犯罪は

  ほとんど起こらないだろうし、お金の管理は一切必要無い。

  つまり、単純に言えば、政府機関は金の配分が仕事だから、無用の機関となるが、

  金の力で世の中を支配している人達にとっては、80%ものロスに人々が

  気付いてしまうのは脅威で、あらゆる手を使って、洗脳したり隠したりするだろ

  う・・・・・

  しかし、時代は少しずつ動いていく・・・どんなに阻止しようとしても、崩れる

  ときは来ると思うがね・・・」

 

男 「町に行ったら、皆に話してみようかな?」

 

執事「いや、それはしない方がよい。ここでの生活まで、壊されるかも知れないから。

  ホンの身近な者にだけなら、話してみても良いか知れない。

  お金の功罪をね・・・・・」

 

男 「私には息子が3人居る。この子供達には今の話伝えたい。80%ものロスを、

  孫の世にまでさせたくないから・・・・・

  オーバーな宣伝や売り込み、金を分配するための国会議員、金がらみの裁判、

  刑務所、警察、最大は金儲けの駆け引きの国盗りや恐喝戦争、国の名の下に

  行われる大量殺人、人を殺すための武器、軍艦、戦車造りに湯水のように血税を 

  使い・・・数え上げたら切りがない。

  みんなイヤだと思っても、生活があるから、武器を造る仕事でもやめられないと

  言う。生活のためには仕方ないと思っていたけど、ソンなことを続けていたら、

  大変なことになるような気もしているんだ。」

 

男 「皆、同じ事を考えるもんだな。

  だけどどうしたらよいのか、やっぱり生活できなくなったら大変だからな~~

   ~」

 

皆、そこで暫くし~~~んとしてしまいました。

 

   一番年の若い、庭師がつぶやきました。

 

庭 「お金が無くては生活できないと思い込ませて、お金を集めるシステムを作った。

  システムを維持管理するのは俺逹、お金が無く ては生活できないと思い込まさ

  れた俺逹は、お金がもらえるので維持管理に一生懸命勤めた。

  とにかく人の力を、お互いの殺しのために使いたくないな。

  皆が幸せになれる事に使いたいな。」

 

   皆は頷き合いましたが、すぐにでも即効性のある名案は浮かびませんでした。

 

  お城での生活はその後も、お金というものの正体を知った人々によって、王様も

  お妃も特別権力を振るうことなく、皆と同じに生活し、王子の帰りを心待ちに

  したまま帰らぬ人となり、人々もいつの間にか居なくなり、お城は再び幽霊屋敷

  のようになりました。

 

 

ピエロの戦略

 

    それから百年程経ちました。

 

町はすっかり様変わりし、硬貨は紙幣に成り、兌換券システム(紙幣を本位貨幣と交換する)も廃止されました。

紙幣はドンドン作られ、自然の資源は、制限無く印刷される紙の貨幣によって取引さ

した。

地球の資源は有限でしたので、紙の印刷速度と資源の成長は勝負になりませんでした。

 

清らかであった水も汚濁され、ダムによって生態系も壊されました。

岩は山から転げ落ちながらくだけ、やがて砂に成って海に流れ込み、波による国土の浸食を防ぐ役目をしていましたが、・・・・ダムによって自然の営みは破壊され、国土の浸食を防ぐために、日本中の美しい砂浜は、ほとんどテトラポット山積みの姿に変わりました。

 

核兵器もドンドン作られ、互いにそれらの所有量を競い、自国の外交手段として・・・

つまり脅迫手段として、外交を有利に押し進めたのでした。

 

当時、地球を何十回も消滅させるだけの核兵器を、地球人は創りだしていたのです。

核の恐ろしさも、無力化・防御する事も判らないまま・・・そして平和利用を口実に、

原子力発電を設備しました。

創り出される電気は過剰に成り、24時間営業の店のコンビニなどを奨励しました。

当初、何も知らない人々は、クリーンエネルギーと言う説明を鵜呑みにしていましたが、それは地上最悪の、人類を滅ぼす猛毒のエネルギーである事が、その後の原発事故により、明らかになりました。

人の世に事故はつきものです。 巨大津波により原子力発電所が破壊され、人々は

姿無き放射線により、心身共に脅威にさらされました。

 

国民は原子炉の廃絶を叫びましたが、時の政府は「原発を稼働させないと電力不足に

成り、節電のため工場生産が止まる。景気はこれ以上悪く出来ない。」との理由で、

原発の再稼働を決定しました。国民の健康や命よりも、景気を優先させたのでした。

 

   人々はやっと目が醒めました。そして立ち上がりました。

 

自分達の命は自分達で守らなければ、子供や孫にまで、飛んでもない世の中を残すこと

になる!・・・そして・・・多くさんの紆余曲折を経て、貨幣制度は廃止されました。

 

何故なら、お金を儲けるために、要らない物まで大量に生産し、過剰な宣伝をして売り

つけ、お金を回さなければ景気が悪くなり、生活できないと思うそれは飛んでもない間違いだと気付いたからです。

 

ムダに資源を使い果たすことこそ、自分達の首を絞めることなのだと、やっと気付いた

からでした。 お金が廻っても、自然が無くなれば、人々は死に絶えるだけでした。

 

人々の生活は、すっかり様変わりしました。

コンビニは無人スタンドに変わっていました。

日々必要な日用品や野菜や果物などが置かれています。必要な人が必要なだけ持って

いきます。 誰も余分には持ち帰りません。

 

全ての業界からは競争は無くなり、全てのメーカーは2~3社に統合され、コスト削減

よりも、『自然と人々にとって、より良いもの、最高の品質を!』がスローガンになりました。

役場は、真に人々の下僕と成り、手足となって、生活全般を支える相談所となりました。

様々な工房や、リサイクルを楽しむ人達が集う場所も、至る所に生まれました。

人々を重労働から解放するためのロボット工学は更に盛んに成り、危険な作業からも

解放されました。それらの研究に当てる労力も知力も、時間も、材料も、無制限にあり

ました。

お百姓の仕事も、昔のように重労働ではなく、多くの人々は芸術的な野菜作りや花作り

を楽しみました。

 

何しろ、お金のシステム維持に80%もロスされていた人々の頭脳や労力が帰ってきた

のですから、全てにゆったりと豊かな生活が出来るようになったのです。

 

大量生産大量消費しないで済むようになり、自然も豊かさを取り戻しました。

川や海の水も、清らかさを取り戻しつつありました。

 

病院も、一人の患者に10~20人の各専門分野の医師が、患者をゆったりと囲んで

問診し、最高の医療を提供できる方法を協議しました。

お金の時代には考えられなかった、高価だったクスリも、必要な人には当たり前に提供

されました。

 

交通量も激減し、排気ガスで空気までがかすむことも無くなりました。

大量消費させるための宣伝も不要なので、町も看板など無くなり、綺麗になりました。

ダイレクトメールのパンフやTVのコマーシャルも無くなり、真に人々に必要な内容の

ある放映機関となりました。

全ての情報はネットによって得られ、生活をより良くするための相談事は、役場が全て

ドンナ事でも片づけてくれました。

 

   今や、人々に真に必要なもの・・・

 

大まかに衣食住を満たすもの。

人々の物心両面の真の幸せを研究する機関。

争いのない、そして自然との共存共栄を基本にした教育は、必要不可欠な社会の

土台として、人々の心に定着したのでした。

 

   人々の心のあり方一つで、世界も変わっていきます。

 

人々の心こそが、全てを動かすエネルギー・・・動力であることを、この時代になって

人々は理解しました。

紙で出来た紙幣に力がある訳ではなく、一握りの権力者に力がある訳でも無かった・・・

  皆の心が、創りだした世界だったのです。

人々のファッションも様変わりしました。

人目を引いたり、威張ったりする必要もありませんでしたので、着ていて快い素材、

デザイン、周囲を楽しませる色彩が主流となりました。

 

今まで大量に自然を破壊して創り続けた全ての日用品や家具、調度品・・・家までも

至る所、空き家が溢れていました。別荘もステータスではなくなりましたので、不要品になったのです。

 

人々はそれら全てを、素晴らしいものにリサイクルする事に、楽しんで没頭しました。

それらは次々と心のこもった一品物に生まれ変わり、小物は無人スタンドに陳列して

おくと、すぐに貰われていきました。

 

家の欲しい人も、家をリフォームすることが大好きな集団によって、みるみる願いは

叶えられ、無人で傷むだけの家は、命の灯りが灯るようになりました。

(現在、日本では780万個の空き家があり、有効な活用方法模索中とのことです。)

 

大地も、真に土を愛し、植物を愛する人々の手によって、雑草だらけで放置されていた

畑は蘇り、採れた野菜達は、無人スタンドから、多くの人々の食卓で、人々の命の糧と

なる為に、大切に持ち帰られたのでした。

 

がんじがらめに、こんがらがったお金の世界、この世界を解きほぐしていく糸口があり

ます。

 

例えば、ここに絹糸の原料になる蚕のマユがあります。

マユからは1000メートルの長さの糸が採れますが、最初の糸口を見つけて引き出していけば、途中で切れることなく、1000メートル全て糸つむぎ機に巻き取られます。 そして裸になった蚕から死んだサナギが出て来ます。

 

がんじがらめに縛られたお金の世界ですが、この糸口が判れば、あっけないくらい

簡単に、お金は、何の力もない裸の王様ぶりを露呈することでしょう。

 

その糸口は、皆様の身近に見つかるはずです・・・

見つけて下さい・・・この収穫は、金では得られない、美しく、楽しく、喜びの世界

です。

 

皆で考えてみよう

 

 1・・・今、人々の社会を構成している職業を、仕分けしてみて下さい。

 

 2・・・貴方の仕事は、どの分野に仕分けられますか?

 

 3・・・貴方はどんな仕事をしたいですか?

 

 

ピエロの終焉

 

日本の場合

 

 もし、日本の大都市が、天変地異で、決定的なダメージを受けたら・・・

 

 その時、貴方はどうするでしょう?

 

 呆然自若・無気力・・・・気が狂う・・・

 い~~~え、きっと気を取り直して立ち上がります。日本人ですから。

 

 この状態を、悲惨と受け取るか、チャンスと受け取るか・・・・・・チャンスとして

 など受け取れるはずがない!!・・・と思われますか?

 

 しかし、『悲惨』と受け取れば、立ち上がる力は生まれません。

 無理にでもチャンスと受け止めれば、力も知恵も出て来ます。

 

 ここでは、『チャンス』として受け止めた道を、歩いてみます。

 

 80%のロスの無い世界を創る、またとない『チャンス』として!!

 

 東京にマグニチュード8の大地震    ・・・そして大津波・・

 

 多少落ち着いた時、生き残った人々は、まず東北災害の時のように、衣食住の『住』

 を考えました。 仮設住宅です。

 この最初のスタートによって・・・これからの進む道、これから出来上がる人の生活

 が、180度違ってきます。

 

 仮設住宅であっても、今まで住んでいた所に居たい!

 しかし、今まで通りの生活を望むと言う事は、今迄通りの『お金に縛られる生活』

 に戻ると言う事です。

 

 東京には日本の人口の10分の1が集中し、気違いじみた競争都市を創り、しのぎを

 削っていました。

 

 命の源である故郷を過疎にして、命の源である親たちを置き去りにして・・・・一体、

 何のための競争に参加していたのでしょう?

 

 人を不幸にする貨幣システムを維持するために、つまり、80%のロスを支える為に、

 私達は東京に集中していたのではないでしょうか?

 

 このたびの天変地異は、長~~~く続いていた、切りたくても切れなかった、お金の

 《しがらみ》を断ち切れるチャンス到来として利用できます。

 

 現在、日本には空き家が780万戸有るとのとです。

 中には使えない家もあるでしょうが、少し手を入れれば、立派に使える家も沢山ある

 でしょう。その空き家は、日本国中に散在していますので、まず、家を失った人は、

 故郷の空き家を見つけて移住する・・・

 

 そうすることで、人間本来の幸せの扉を開く第一歩が踏み出せます。

 空き家情報は、国土交通省とか自治体役場に問い合わせれば知ることが出来ると思い

 ます。(現在、空き家活用対策を各自治体は問題視しているようです、)

 

 地方の空き家の持ち主も、空き家を活かす事を考えて、親戚・縁者・友人、知人の

 被災者に呼びかけ、過疎地に精気を取り戻すことを・・・真剣に取り組んでみましょう。

 

 先行きが見えず、不安ばかりの被災者の気持ちを考えて、受け入れる方々は、我が子

 を受け入れるような気持ちで、迎え入れれば、必ず過疎地から脱皮できるでしょう。

 

 自己中心の所有欲は、人を孤独にします。

 お城の王様は、金銀財宝を金庫に山のように積んでいたにも関わらず、食事をする

 ことも、泥棒から身を守る事も、財宝はしてくれませんでしたね。

 

 真に頼りになるのは、人々の思いやりの心、日頃からのつながりです。

 

 過疎地(故郷・田舎)には仕事がないから、いくら空き家があっても、生活できない

 から、帰れない・・・と思われるでしょうが、違います。

 お城での生活を、ちょっと思いだして下さい。

 

 何のために人は仕事をしますか?

 生活のためのお金を得る為・・・と答えるでしょう。

 では、そのお金は何のために必要なのでしょうか?

 

 家は空き家で住めるのですから、食べる食事のために、お金が必要なのですね?

 田舎では、海・山・畑が豊かですから、食糧確保にお金はかけなくても手に入る

 のではありませんか? 

(田舎の生活は、物々交換で、毎日のおかずは贅沢・・・そんな事をTVで放映して

 いましたね) その代わり、地元の人(ほとんど高齢者?)が困っている事を、

 お手伝いすれ良いのです。

 

  どうでしょうか?

 お互いに必要な物、必要な事・・・を、補い合い、手を貸し合うことで、絆、理解が

 生まれます。 お互いが、お互いを必要とすることで、必要とされる事の喜びも生ま

 れます。

 

  お金ではなく、感謝の気持ちが何よりの代価となるでしょう。

 

 それでもお金でしか解決できない時、お互いに貸しっこするのは如何でしょう?

 一時的にエコマネーを発行して利用するのもいいですね?

 

 どうしても外国から輸入しなければならない物は、外貨獲得部を活動させて、必要

 最低限、輸入すれば良いでしょう。外貨獲得のための輸出品も、必要最小限、創れば

 いいのです。

 

 真に衣食住に必要な物でも、例えば日用品としてタオルなど考えても、この10年程

 は、生産を止めていても、やりくりできるのではないでしょうか?

 

 茶碗やお皿など陶器やガラス類も、好みの贅沢さえ言わなければ、品物は各家庭の

 押し入れに、使われずに溢れかえっている物が沢山あります。

 

 家電、自動車などの大物も、リサイクルを心掛けて大切に使えば、つまり、お金を

 循環させるために、使い捨てにしないで直せば、かなり資源も生かせると思います。

 

 人口が減っている日本では、廃校も多く、空き家も多く、手を入れて活用すれば、

 結構楽しみな空間を、沢山作れると思います。

 

 様々な工房は、人々のコミュニケーションの場になるでしょう。

 お金の流通のための80%のロス・ムダを創らず、お金のシステムに組み込まれない、

 直接ストレートな必要な事だけを行うようにすれば、私達の生活は、驚く程豊かに、

 心身共に美しく楽しい生活を生み出せるのです。

 

     故郷に帰りましょう。

     故郷を美しくできます。

     故郷と楽しく暮らせます。

 

 お金の奴隷にならず、直接皆の為になる事に、労力・知力・時間を使ってみて下さい。

 

 故郷の人達も、出戻りとか、よそ者とか差別しないで、新しい空気、新しい知恵・

 知識を取り入れて、空気を入れ替えましょう・・・・

 

 田舎者と言われるのは時代遅れ・・・・・・

 大自然に恵まれている故郷の人々は、大自然の愛から一杯勉強して、それを帰郷した

 人々に伝えて上げて下さい。それは何よりも魂の栄養に成り、過疎地を素晴らしい

 花と香りの癒しの土地とするでしょう。

 

 東京の大地震をチャンスに、80%人を不幸にしているお金の仕組みに気付き、これか

 らは賢く、お互いに思いやりをもって、そして感謝しあえる世の中を創りましょう。

 

 もし、仕事をする時は、注意深く選びましょう。

 お金のシステムを支えるような仕事は、敬遠しなければ、又、そこからお金のシステ

 ムが芽生えてしまいます。不安産業などは、人々の不安を煽って、育っていく産業

 です。

 人々のいたわり合い、思いやりがあれば、決して不安になることはありません。

 

 まず、衣食住に直接関係のある仕事、周囲の需要を満たすだけの労力、知力を結集

 させましょう。

 まかなえないときは、他県と連絡を取り合い、助け合いましょう。

 その為に、情報(衣食住全般の状況)の整備、運搬の整備は、役場でしっかりと把握

 して、住民のニーズに対応しましょう。

 

 ホームセンターには文字通り、生活のメンテナンス全般に対して、要の仕事をして

 頂くことになります。必要な工具や機材等、全て使い捨ての物ではなく、最高級の、

 優れた機材の提供をお願いすることになるでしょう。

 

 この10年程は、全て新しく生産するよりも、国内にある資源の再利用をする事で、

 乗り越えて行けば、自然を破壊しなくて済みます。

 ゴミ扱いしていた物質も、資源として生かせば、人間としても、自然に対して恩返し

 になるでしょう。

 

 各メーカーは、2~3社に統合して、売るためにいつもモデルチェンジをすること

 なく、使い勝手の良い、安全な、長持ちする製品を研究し、提供すればよいと思い

 ます。

 お金もうけする必要は無いのですから、真に大切な事のみに、集中できるでしょう。

 

 さて、人間の生活の中で、最も問題になるのが

 【水道・ガス・電気】のライフラインです。

 日本に於いては、石油は半年間の備蓄があるそうですので、産業が休業状態に

 なれば、一年くらいは持つでしょう。

 更に、国中で節電を心掛ければ、二年くらい使えるかも知れません。

 この件に関しては、その方面の専門家に、最も良い方法を考えて頂きましょう。

 

 フリーエネルギーも、大分前から萌芽していますので、設備費用のほとんどかから

 ない方法が開発されることでしょう。

 

 大自然は、真に困る問題については、必ず突破口を開いてくれます。

 人の持つ可能性が花開くのです。

 その意味では、今回の災害は、フリーエネルギー開発に大きな追い風となります。

 

 既存の電力会社に頼り、原発まで支援していた方向性は、大きく転換されること

 でしょう。

 

 争いのない、自然との共存共栄を土台にした国創りを、災害をチャンスに、皆で考え

 てみましょう。

 

 現代は物あまりの時代です。

 工夫次第で、それほど不自由を感じることなく、暮らせます。

 コンビニの無料(無人)スタンド化を賢く活用すれば、生活の大動脈として、人々の

 生活のほとんどを、支えることが出来るでしょう。

 

 コレは出来ない・あれは無理・・・ではなくて、全て前向きに考えましょう。

 日本国中、一丸となって、勇気を出して立ち上がる姿を、外国の人々に見て頂きまし

 ょう。 何故なら、この災害は、外国にも起こるかも知れません。

 日本は小さいですが、大きな外国がダメになる事は、地球がダメになる事を意味しま

 す。

 

 でもその時、日本人の底力が、どれ程外国の人々を勇気づけるか判りません。

 日本にはその役目があるのです。

 

   どんな事があっても、

   私達日本人は、期待に応えます!!

               (^^)/~~~~(*^-^*)

   地球の柱として、全力を尽くします!!      (^^)/~~~(*^-^*)(^^)/~~~

 

 

 

   新しい時代に乾杯!

 

        2015年2月11日